日本のEMBAスクール

ここ最近は海外のEMBAスクールの情報のみをピックアップしていたので、国内のEMBAスクールについて少し記載してみたいと思います。日本国内でもEMBAは徐々に浸透してきているようで、今年の9月からは一橋大学でもプログラムを開校するようです。
http://www.ibs.ics.hit-u.ac.jp/jp/news/2016/09/16093034.html 続きを読む

Oxford Executive MBA 授業- module4

Module4のOxford EMBA授業は、
①Firms and Markets Part1 (ミクロ経済学)
②Leadership fundamentals Part2 (組織論)
の2つでした。

Firms and Markets Part1 (ミクロ経済学)は
0.需要・供給曲線(marginal cost, average cost, fixed and variable cost)
1.競争市場
2.利益最大化
3.独占・寡占
4.オークション取引
について、数学知識を使用しての高度な計算式というよりは、実際の経済事象を例に説明がされました。 私は会計士の受験が民法だったので、最後にミクロ経済に触れたのが大学の授業であり、内容を完全に忘れていたので新鮮ではあったのですが、経済選択で会計士を受験された方であれば、恐らく最後のオークション以外は全て基礎知識として学習済みの範囲かと。教授はProf. Mungo Wilsonでした。本来はミクロ経済を専門に教えている教授ではなく、元々のEMBAミクロの教授が産休で急きょ講義が不可能になったのとのことでMungo教授に。授業はマンキュー経済学ミクロ編に沿って進められたので、非常に分かりやすく数学の基礎知識がそこまでなくともついていくことが出来ました。

具体的な内容としては、需要曲線についてはAlusaf Hillside ProjectのケーススタディやExcelのモデルケースを使用して、実際に供給曲線を描くところまで行い、単なる理論のみではなく、実際の企業にどのように適用されているか、という点も説明されました。本来はどちらかというと、経済学触れたことのない方には取り組みずらい科目のはずなのですが、そのような生徒でもついていけるように授業の進め方でも工夫されていました。ただ、上記の進め方のため、具体的な数式等を使う個所が極力省かれているので、経済学をしっかり学んだことがあると若干物足りない感じもするかもしれません。また、ゲーム理論(囚人のジレンマ)に関しては、実際にクラスを幾つかのチームに分けて、チーム対抗で体験するというセッションもありました。囚人のジレンマ自体は有名なので、恐らく大部分の生徒が内容については事前に知っていたはずですが、実際のセッションでは各チーム自分の利益を追求して、市場全体としては壊滅的な事態になるという結果に。。。。なお、Module4がミクロだったので、次回のModule5が後半のPart2になり、いわゆるマクロ経済学の予定です。

Leadership fundamentals Part2 (組織論)については、Part1のProf. Sue Dopsonに代わりProf. Timothy Morrisへ。Tim Morris は、Oxford EMBAのWebinarにも模擬授業として取り上げられており、OxfordのMBA・EMBAの看板教授の1人かと思います。内容としては、

  1. Leading through engagement, empowerment and feedback
  2. Leading Organization
  3. From Start-up to Grown-up: Leading the Growing Organisation
  4. Leading Teams
  5. CEO Reward system

でした。モチベーションの要因、マネージャーの役割、チームの率い方、組織規模が変化するとき、チーム管理方法をどうすればいいのか、などを学んでいくことに。前回が毎時間スタディグループでディスカッションしてから、クラスディスカッションへという形だったのですが、今回はスタディグループでのディスカッションスキップして、いきなりクラスディスカッションという形式でした。個人的には、グループで一度内容を叩いてから、クラスへという方が議論も深まるのでは、という感じがしました。クラスディスカッションの内容が、たまに方向ズレていったり、教授が軌道修正する箇所も散見されました。

一番特徴的だったのが、最後のCEO Reward systemでした。これは、クラスを10チームに分けて、各チーム1社割り当てられて、その会社について報酬制度を調べて、利害関係者と報酬制度の関係についての適切性をパワーポイントで作成して、プレゼンするというものです。私たちのチームはImperial Brands (タバコ会社)という、タバコ会社を割り当てられたので、まずはAnnual ReprotのRewardのページを調べて、同社の報酬システムを理解するところからスタート。昔は、海外企業の経営者は、株主の力が強いため、高株価を狙って短期的な成長に注視してしまい、長期的な視点が抜けがち、とい言われていたことがありました。そのため、いまはどのような形で、株主やその他の利害関係者との調整を図っているのか、が最も興味深いところでした。

上記弱点を解決するために、単年度の成長率のみでなはなく、複数年度の平均も指標として入れることや、CEOに長期間勤務するロイヤリティを与えるために、勤務後数年後株式付与など、色々とReward System考えられていました。実は、業界的には、日本のタバコメーカーであるJTの方が規模が上なのですが、CEOの報酬としては数分の1という状況でした。この、日本の役員の報酬の低さ及び適切性についても、クラス内のディスカッションとして取り上げられていました。生徒のなかには、日本の低さはクレイジーとの発言もあり、結構盛り上がっていました。

そして、Leadership fundamentals Part2がこれで終了したので、最後に論文のテーマが発表されました。Disney Animationのケーススタディを利用した3つの設問に計4,000字で答えるという内容でした。ケースの内容自体、分かりやすくかつイメージもし易すかったので、いい題材が選ばれて良かった、と内心ホッとしました。ただ、4,000字の論文は書いたことがないので、どれくらい時間がかかるか予想も出来ませんが。。