先日、個人アサインメントの採点は実際のところどのような感じか、また日本人が単位を落とさずにやっていけるのか?という点について質問がありましたので、今回はアサインメントの採点について触れたいと思います。オックスフォードのEMBAは必ず採点者2名で、2名の採点の平均を取り、結果を教授会にかけて成績の最終承認を得る、というプロセスで進んでいます。まずは、結論からいうと、、、、特に神経質にならずとも大丈夫かと思います。少なくとも、ネイティブのような英語レベルをエッセイに求めていないことだけは、間違いありません。私のエッセイも、文法や表現等ぼろぼろですが、落第点を取った科目はありませんでした。
とは言え、distinction(70点以上)を取りにいこうとすると一気にハードルが上がります。課題に対して、まずは考えを明確に書き、Evidenceで補強していき(ここが甘い生徒が多いようです)、授業内で学んだフレームワーク等をキチンと引用しながら書けば60点以上のスコアは取れると思います(単位取得要件は50点以上)。が、70点以上となると、もちろんそれでは不十分であり、イメージとしては採点者に対して、なるほど!そういう考えがあったか!!と新たな発見があるレベルが、distinctionだそうです。日常の業務で精通していたら別ですが、そうではない場合、1週間の授業で、少なくとも10年近くは研究している教授たちを唸らせるような論文は到底書けるはずがなく、周りの生徒でもdistinctを連発している生徒はいませんでした。かく言う私も、大型のグループプロジェクトとAccounting、Operation ManagementのみがDistinctionで、他の科目は平均で60点台半ばでした。
そして、60点台前半に正規分布の中央地が来るように採点側も意識しているようで、正直60-64点の論文の質の違いは自分には全く分かりませんが、何人かの周りの生徒にエッセイを見せてもらったところ、50点台の場合は質問に対して正しく回答がされていない、授業のフレームワークでなく持論のみ、など明らかに不適切な部分が含まれているものが多い印象でした。