ロンドンからオックスフォードに戻り、続いてはIdentification in Finance and Social Sciences。こちらは、ミクロ経済学と同じ教授のProfessor Mungo Wilsonで内容としては応用統計学であり、社会現象を統計学の見地から見直してみる、というコンセプトになります。教科書はAngrist, J. & Pischke, J.-S. (2015) Mastering ‘metrics : the path from cause to effect, Princeton, NJ: Princeton。数学苦手なので、教科書の該当章を予め読んでから望んだのですが、いままでは授業の内容やディスカッションの内容について行けないことはあっても、教科書やスライドが理解できないことはなかったのですが、今回は教科書の理解度30%くらいのまま、授業に突入。
前半は行動経済学のバイアスの話や回帰分析、因果関係とrandomized controlled trialsを説明しており、ここまでは自分でもついて行けました。が、後半のInstrumental variablesやRegression Discontinuityなどは、何のためにこの作業をやっているのか、などが理解出来ず、半分置いていかれつつ講義は終了。今回学んだ操作変数法や二段階最小二乗法で、より正確な統計数値が算定できる、ということは分かったので、時間のあるときに復習して理解を深めようと思います。
最後はGlobal MarketingでDr Jonathan Reynolds、Dr Gillian Brooks、Dr Rhonda Hadi、Dr Felipe Thomaz の4人がそれぞれ以下の分野を担当。Dr Felipe Thomazだけは、以前のDigital and Social Media Strategyで一度教わったので、今回が2回目になります。
- Influencer
- Marketing effectiveness, ROI, and brand valuation
- Omnichannel retail
- Consumer-technology interactions and cross-cultural considerations
どれもテーマとしては興味深かったのですが、3.のオムニチャネルが個人的には面白かったです。オムニチャネルはDr Jonathan ReynoldsがNavigating the New Retail Landscapeという書籍を出しており、この中の幾つかの章で触れられているのですが、基本的な授業の内容はこれに沿ったものでした。この書籍、英語でも非常に読みやすく書かれており、Nativeでなくともサクサク読めると思いますので。オムニチャンネル興味がある方はお勧めです。オムニチャネルを目指すためには、どういう部門が一番大きな影響を受け、またどういう人材が必要になっていくのか、という組織の観点からも切り込んでいるのが、私には新鮮でした。