【2027年入学版】Oxford・Cambridge EMBA/MBA 出願スケジュール逆算ガイド
「準備はいつから始めるべきですか」——これが、初回のご相談でもっとも多く受ける質問です。
当サイトではこれまで、CV、エッセイ、推薦状、英語スコア、面接と、出願書類を要素ごとに解説してきました。ただ、それらを時間軸に並べた記事が一つもないことに気がつきました。必要な事項が分かっても、どの順番で、いつ着手すべきかがわからなければ計画は立てられません。
そこで本稿では、Oxford・Cambridge の主要4プログラムについて、2027年入学の全ラウンド締切を一覧化し、そこから逆算した標準工程をまとめました。日程はすべて2026年8月時点の各校公式発表に基づいています。
1. まず締切を確認する(2027年入学)
出願計画の出発点は、志望校の締切を正確に把握することです。同じ「Oxford」でもMBAとExecutive MBAで締切の構造がまったく違いますし、Cambridgeは同じEMBAの中に2つのプログラムがあり、入学時期も締切も別です。ここを混同したまま準備を進めてしまう方が、実際に少なくありません。
Oxford MBA(2027-28 コホート/2027年9月開講)
| ステージ | 出願締切 | 最終結果通知 |
|---|---|---|
| Stage 1 | 2026年9月2日(水) | 2026年10月16日(金) |
| Stage 2 | 2026年10月5日(月) | 2026年11月20日(金) |
| Stage 3 | 2026年11月4日(水) | 2026年12月11日(金) |
| Stage 4 | 2027年1月6日(水) | 2027年3月5日(金) |
| Stage 5 | 2027年3月15日(月) | 2027年4月23日(金) |
必要書類は、成績証明書、1ページの英文CV、GMATまたはGREのスコアレポート、英語試験スコア(必要な場合)、推薦状2通、supporting statement、オンラインアセスメント。出願料は75ポンド、合格後の合格枠確保のデポジットは9,800ポンドです。面接は30〜40分で、Oxford現地・海外・ビデオ会議のいずれかで実施されます。
なお、Oxford MBAは面接に進めるかどうかの通知日を公式には明示しておらず、「出願が処理・審査された後、速やかに連絡する」という記載になっています。確定日として公表されているのは上表の最終結果通知日のみです。
Oxford Executive MBA(2027年1月開講)
2026年9月開講クラスの出願は既に締切済みです(公式には「極めて優秀な候補者は個別に検討する場合がある」とされていますが、原則としては閉じています)。現在出願できるのは2027年1月開講のクラスです。
| ラウンド | 出願締切 | 面接可否の通知 | 最終結果通知 |
|---|---|---|---|
| Round 1 | 2026年3月16日(月) | 2026年4月3日(金) | 2026年4月24日(金) |
| Round 2 | 2026年5月11日(月) | 2026年5月29日(金) | 2026年6月19日(金) |
| Round 3 | 2026年6月30日(火) | 2026年7月17日(金) | 2026年8月7日(金) |
| Round 4 | 2026年9月7日(月) | 2026年9月25日(金) | 2026年10月16日(金) |
| Round 5 | 2026年11月9日(月) | 2026年11月25日(水) | 2026年12月11日(金) |
出願要件は、5年以上のマネジメント経験、学士(2:1相当以上)または同等の専門資格、GMATまたはGMAC Executive Assessment(経験豊富な候補者には免除の可能性あり/要問い合わせ)、英語力、推薦状2通です。提出物としてエッセイ3本と、エッセイ3を補完する最大2分のビデオエッセイが求められる点が、MBAとの大きな違いです。ビデオエッセイはここ最近のトレンドになっています。
Cambridge MBA(2027年9月開講)
| ラウンド | 出願締切 |
|---|---|
| Round 1 | 2026年8月24日(月) |
| Round 2 | 2026年10月5日(月) |
| Round 3 | 2027年1月4日(月) |
| Round 4 | 2027年3月22日(月) |
| Round 5 | 2027年5月4日(火) |
要件は、2年以上のフルタイム職務経験とキャリアの伸びが示せること、学士(high 2:1相当)、有効なGMAT・GMAT Focus EditionまたはGREスコア。公式に示されている平均値は、GMAT(現行フォーマット)625〜635、GMAT(旧フォーマット)690〜700、GRE Verbal 76パーセンタイル・Quant 60パーセンタイルです。面接は各ラウンドで2週間の期間を設けて実施され、招待された方には日程調整の案内が届きます。
出願料は165ポンド。書類が揃った出願については3週間以内に面接ショートリストの結果が通知されます(場合によりそれ以上かかるとの注記あり)。合格して進学を決める段階では、返還不可のリザベーションフィー7,950ポンドの支払いと、プログラム費用を負担できることの証明が求められます。この7,950ポンドは学費に充当されます。
Cambridge Executive MBA / Global Executive MBA
Cambridgeのエグゼクティブ課程は2本立てで、締切も入学時期も別です。この2つは出願後に相互の切り替えが可能とされていますが(開講後の変更は不可)、計画段階では別プログラムとして扱ってください。
| ラウンド | Global EMBA (2027年1月開講/出願受付中) | Cambridge EMBA (2027年9月開講) |
|---|---|---|
| Round 1 | 2026年3月3日 | 2026年11月10日 |
| Round 2 | 2026年4月16日 | 2027年1月19日 |
| Round 3 | 2026年6月4日 | 2027年3月2日 |
| Round 4 | 2026年8月13日 | 2027年4月15日 |
| Round 5 | 2026年9月24日 | 2027年6月8日 |
Cambridge EMBA(2027年9月開講)の出願受付は2026年9月中旬に開始と告知されています。上表の締切は公表済みですので、受付開始を待つ間に書類を仕上げておくのが最も効率的な使い方です。
両プログラム共通の提出物は、エッセイ2本(各最大500語)、推薦状、成績証明書、GMAT・EAまたはGREスコア、必要な場合はIELTS/TOEFLスコア。出願料は150ポンドです。英語力は「fluencyが前提条件」とされ、詳細な基準は別途PDFのポリシーで公開されています。
実務上、注意しておきたい点が2つあります。ひとつは、オファー後の条件として会社のレターヘッドで職位と給与を証明する書類の提出が求められること。会社に知られないまま進めたい方は、この時点で必ず社内対応が必要になります。もうひとつは、進学決定時の返還不可リザベーションフィーが10,000ポンド(学費に充当)と、Oxford・Cambridge MBAより高めに設定されていることです。
また、カレッジの決め方もOxfordと異なります。Cambridgeのエグゼクティブ課程では、オファー後にEMBA生を受け入れているカレッジの一覧が送られ、上位3つを選ぶとAdmissions Managerが代理で申請します。自分で直接カレッジに申し込んではいけないと明記されています。
2. 逆算の起点は「締切」ではなく「英語スコア」です
締切一覧を見ると、つい締切日を起点に逆算したくなります。しかし実務上、スケジュール全体を規定するのは英語試験です。理由は単純で、これだけが自分の努力量だけではコントロールできない項目だからです。CVやエッセイは時間をかければ必ず前に進みますが、IELTSのスコアは受験日と結果発表日に縛られ、目標に届かなければ再受験のために1か月単位で後ろにずれます。
そしてもう一点、2027年入学を目指す方には必ずお伝えしている重要な注意があります。
TOEFL iBTは2026年1月21日から試験内容が変更されており、Oxford大学は同日以降に受験されたTOEFLを、改訂版の検証が完了するまで英語要件の充足に用いないと公表しています。つまり現時点でOxfordへの出願を考えるなら、実質的にIELTSで組み立てるほうが安全です。
Oxford Executive MBAの要求水準は、IELTS 総合7.5(各セクション7.0以上)、TOEFLは総合110(Listening 22/Reading 24/Writing 24/Speaking 25)。決して低い水準ではありません。
英語試験の選択そのものについては、【保存版】海外EMBA/MBAの合格に必要な英語力とは?TOEFL・IELTS比較ガイドで詳しく解説しています。
3. 締切から逆算する6か月の標準工程
以下は、英語スコアをこれから取る前提での標準的な工程です。スコアと(必要なら)GMAT/EAが手元にある方は、T-3か月から読み始めてください。
T-6か月:志望校を決め、テストの計画を立てる
- 出願するプログラムとラウンドを確定させる(MBAかEMBAかで、この先の作業内容が変わります)
- 英語試験の免除に該当しないかを確認する
- IELTSの受験日を2回分、先に予約する。1回目で届かない前提で組むのが現実的です
- GMAT/EAの要否を確認する。
T-5か月:英文CVを完成させる
出願書類の中で最初に着手すべきはCVです。エッセイでもなく、推薦状でもありません。
理由は、CVを作る過程が、自分の職歴を数値と成果で棚卸しする作業そのものだからです。ここで整理した素材が、エッセイの論拠になり、推薦者への説明資料になり、面接の回答の骨格になります。逆にCVが曖昧なままエッセイに進むと、抽象的な自己PRしか書けません。詳しくはEMBA, MBA CV(履歴書・経歴書)の重要性をご覧ください。
T-4か月:推薦者に依頼する
- 推薦者2名の内諾を取る。多忙な方ほど早く動く必要があります
- 完成したCVと、伝えてほしいエピソード3点程度をまとめた資料を渡す
- 推薦者用の職務用メールアドレスを確認する(Oxford EMBAは推薦者の「有効な職務/専門機関のメールアドレス」を求めています)
誰に頼むかの考え方はEMBA・MBA推薦状は誰に頼むべき?で扱っています。
T-3か月:エッセイ初稿
- Oxford EMBAはエッセイ3本+最大2分のビデオエッセイ。ビデオは撮影と撮り直しの時間を別途見ておいてください
- Cambridge MBAはキャリア目標のステートメントと短いエッセイ群。「自分の志望業界がどうMBA人材を採用しているか」というリサーチを求める設問があり、調べる時間が必要です
- Cambridge EMBA / Global EMBAはエッセイ2本(各最大500語)。本数は少ないですが、字数制限が厳しいぶん推敲に時間がかかります
- 生成AIの使い方は2026年生成AI時代の出願戦略を参照してください。初稿の壁打ちには有効ですが、提出物をAIに書かせるのは別の話です
T-2か月:資金計画を固める
私費か、会社の支援を狙うか、ローンを使うか。家族の合意は取れているか。ここが曖昧なまま進むと、合格を得た後に止まります。実際にそうしたケースを何度も見てきました。
加えて、奨学金は各ラウンドの締切ごとに審査されるため、早いラウンドで出すこと自体が資金面の実利につながります。費用の考え方は海外MBA/EMBAの費用対効果をどう見るかに整理しました。
T-1か月:外部依存の書類を回収し、整合性を確認する
- 成績証明書の取り寄せ(英文でない場合は公式翻訳も必要です。大学の事務手続きは想像以上に時間がかかります)
- CV・エッセイ・推薦状の間で、実績の数字や時期の記述が食い違っていないかを通しで確認する
- 出願フォームの全項目を埋める。書類が揃うまで審査は始まりません
T-0:提出、そして面接準備へ
提出後は速やかに面接準備に切り替えてください。Oxford EMBAの場合、面接可否の通知は締切から2〜3週間後、最終結果はさらに2〜3週間後です。Oxford MBAは30〜40分の面接で、経歴・志望動機・MBAとの適合性が問われます。Cambridge MBAは各ラウンドで2週間の面接期間が設定されています。
つまり準備に使える時間は、実質2〜3週間しかありません。直近の傾向は2025海外EMBAインタビューのトレンドについてにまとめています。
4. 今から間に合うラウンドはどれか
本稿執筆時点(2026年8月下旬)から、現実的に狙えるラウンドを整理します。
Oxford Executive MBA(2027年1月開講):Round 4は9月7日で、残り2週間。英語スコアとGMAT/EAが手元にあり、CVもある方でなければ厳しい日程です。今から着手するならRound 5(11月9日)が現実的な目標になります。
Cambridge Global EMBA(2027年1月開講):最終のRound 5が9月24日です。1か月あります。
Oxford MBA(2027年9月開講):Stage 2が10月5日、Stage 3が11月4日。スコアが揃っていればStage 2、これから英語試験という方はStage 3を目標に。
Cambridge MBA(2027年9月開講):Round 2が10月5日、Round 3が翌年1月4日。
Cambridge EMBA(2027年9月開講):出願受付は9月中旬開始、Round 1は11月10日。今から準備を始める方にとって、もっとも余裕のある選択肢です。
総合すると、これから英語試験に取りかかる方は「2027年9月開講」を狙うのが妥当です。「2027年1月開講」に間に合わせようとすると、どの書類も詰めが甘くなります。1年待つのではなく、8か月後の開講に向けて余裕のある計画を立てる、という発想の切り替えをおすすめします。
5. 逆算を誤りやすい2つのポイント
(1) 「早いラウンドが有利」の中身を誤解している。 早期出願の実利は合格率だけではありません。Oxford・Cambridgeとも、奨学金の審査が各締切ごとに行われること、そしてOxfordの場合はカレッジの選択肢が出願サイクル前半のほうが広いことを明示しています。後期ラウンドでは定員が埋まっている可能性にも言及があります。「間に合うから最後のラウンドで」という判断は、金銭と選択肢の両方を捨てている可能性があります。
(3) 自分でコントロールできない工程を短く見積もっている。 大学からの成績証明書の発行、推薦者の執筆、ビザの取得。いずれも自分が頑張っても短縮できません。
ビザについては、フルタイムMBAとモジュール型EMBAで必要なものが違う点に注意してください。Cambridge MBAは英国・アイルランド以外の国籍の方には原則としてStudent Visaが必要とされます。一方Oxford Executive MBAは日本に居住しながらモジュールごとに渡英する形態のため、公式ページはVisitor Visaの処理時間を見込むよう案内しています。いずれにしても、後期ラウンドで合格した場合に開講までの日数が足りなくなるリスクは共通です。
スケジュールの個別相談を承っています
本稿は一般的な工程です。実際には、現在の英語力、職歴の性質、社内の状況によって、逆算の起点も優先順位も変わります。「自分の場合、どのラウンドを狙うのが妥当か」を具体的に検討したい方は、お問い合わせよりご連絡ください。
また、2026年9月5日(土)The Tokyo EDITION 虎ノ門で開催される Access MBA Tokyo に、Next Stage Oxford として参加します。参加無料です。セッション登壇(13:05〜13:30)に加え、個別のResume Review(25分)で英文CVを拝見します。事前に英文CVをお送りいただいた方には、採点済みの診断レポートを当日お渡しします。詳細はMBAフェアで「パンフレットをもらって終わり」にしないための5つの準備をご覧ください。
※本稿の日程は2026年8月時点の各校公式サイトの公表内容に基づいています。出願前には必ず各校の公式ページで最新の日程をご確認ください。
