2017年 EMBA プログラムを振り返って

気がついたら、アッという間に2017年も大晦日を迎えていました。
まだプログラムが全て終わった訳ではないのですが、初心忘れるべからずという戒めも込めて振り返ってみたいと思います。いまでも、鮮明に覚えているmodule1。この時には、いよいよ行きたかったOxfordにというドキドキ感が2割と、授業に本当についていけるかという不安が8割という感じでスタートしました。いま考えてみると、module1はオリエンテーションの要素も結構あり、授業自体のコマ数はそこまで多くなかったのですが、教授の講義もクラスディスカッションも、チームディスカッションも何一つ理解出来ないまま終わってしまいました。

さすがに、これはまず過ぎると思い、急ぎプログラム管理者に相談したり、英語のスピーキング&リスニング力の強化を図るためにプライベートレッスンを始めたりと、授業と仕事(繁忙期)の両立でただでさえギリギリのところ、それに加えて語学の面でのフォローも急務であったため、1月・2月は本当に精神的には1番厳しかったような気がします。

その後は、インドモジュールでそれまでの自分の価値観を根底から覆すような悠久の土地インドを肌で体験することに。自分の人生で、恐らく行くことがないであろう国の一つだったのですが、見るもの聞くもの全て新鮮であり、かつヨーロッパ・日本・中国とも全く違う雰囲気であり、インドにはまる人の気持ちが分かる気がしました。

中盤になってくると、GO TO projectというFuture of Workという”将来の仕事”をテーマにプレゼント論文を書くというグループワークが通常の授業と並行して走ることになり、勉強時間のうちかなりの割合を、こちらにつぎ込んでいました。グループワークの大変さを最初に学んだのが、このプロジェクトでしたが、このチームはみな建設的なメンバーであり、自己主張を曲げないで周囲とコンフリクトを起こす、という対応がおらず成熟したチームであったため、成果物の評価自体も非常に高いものでした。恐らく、個人ではこの点数を取ることは難しかったと思うので、グループワークが良い方向に作用した実例だったと思います。

後半になると、初めてのペーパーテストであるAccountingやMBAにおける重要科目の一つのファイナンスなども入ってきて、復習にかかる時間が劇的に増えた時期でもありました。同時にGO TOの次のプロジェクトであるEP Project (起業家プロジェクト)も並行して始まり、常に4科目が同時に走っているような感じであり、少しづつ追いつかなくなってきてるな、と思い始めたところで、年末の今日を迎えました。

次に、この1年間のプログラムを通じて学んだことについて書いていきたいと思いますが、まとめると4点になります。

  1. 優先順位のつけ方&タイムマネジメント
    個人的には、働きながらのEMBAプログラムを乗り切る上で一番重要なのが、このスキルではないかと思います。プログラム中には、ワークショップやネットワーキングなどのイベントも多種多様にあり、かつ課題も山のようにあります。全てを完璧にこなすのは不可能なので、期限ごとにTaskを管理しつつも、必然的に優先順位をつけて高いものから順次こなすという形になります。常にその判断を求め続けられることになるので、否応がなくこのスキルは身に着きますし、逆にこのスキルが低いと卒業するのは極めて厳しいかと思います。
  2. 英語能力
    これは、改めて言うまでもないと思いますが、授業やクラス&グループディスカッションを通じて、日常会話レベルの英語からはだいぶ引き上げられたと思います。ただ、ネイティブと対等なレベルでディスカッションが出来るか、というとまだそのレベルにたどり着くには高い壁が立ちはだかっているので、そこは今後の課題になります。
  3. プロジェクトリーダーシップ
    多様なバックグラウンドを持っているメンバーをリードしていくという、グループワークの経験を通じて、プロジェクトマネジメントのスキルも鍛えられました。特に、期限に対する考え方、明確な目標の設定、モチベーションをチーム内で共有することがキーでした。もちろん、日本の職場内のチームやプロジェクトでも、バックグラウンドは違うのですが、やはり国や人種が違う、となると数段ハンドルするのが難しい、というのを実感しました。普段あまり”文化”というのを職場で意識することがないのですが、”日本人”や”日本文化”というのは確かにあり、その点では共通点があるので基本的な部分でズレることはあまりないのですが、多国籍間となるとその点でも乖離が激しいので、皆の視点を合わせるという作業がまずは重要になります。

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