今日は、EMBAとMBAの違いについて記述してみたいと思います。
まず、最初に誤解を解いておかないといけないのが、EMBAというと、取締役や社長といった会社トップの事を指して、一般の管理職には向かないのでは?という懸念を持たれる方が多いと思います。確かに、生徒のなかには、そのような方もいらっしゃいますが、基本的には経験年数の多いマネージャーやシニアマネージャークラスが、将来のマネジメントを目指して、というケースが多いです。
日本でも幾つかEMBAのプログラムを開講している学校もありますが、MBAに比べると極めて少ない為、両者の違いについてご存じない方も多いと思います。大きく分けると、違いとしては、以下の3点が挙げられます。
1. EMBAは基本的に勤務しながらの受講が前提
2. EMBAは管理職向けのプログラム
3. 2.の結果、生徒の平均年齢がMBAより高い
それぞれの点について、以下細かく説明します。
1.の違いについては、EMBAは管理職のかたがキャリアを中断せずに勉強を行えるように、という趣旨から、勤務しながらのパートタイムプログラムが前提です。そのため、キャリアの中断が必要ないという、メリットもあります。この点はMBAとは異なり、MBAは通常フルタイムのプログラムなので、勤務されている方は休職もしくは退職して通うことになります。パートタイムの形態は学校によって異り、2か月に一度、2週間程度まとめて、というタイプもあれば、毎週週末の金・土で実施するタイプなどがあるので、この点は、ホームページやパンフレットで良く確認する必要があります。
2.については、MBAが将来性を重視しているのに対し、EMBAは実務経験を重視します。通常、出願の際に職務経験及び管理職経験が必ず求められ、かつその経験年数も、MBAより長くなりますので、自然と管理職経験が豊富なかたが多くなります。よって、授業中のディスカッションなども、実際の経験に即した深い内容で行える、というメリットもあります。
3.2.とも関連していますが、管理職経験を求めていることから、同時に生徒の平均年齢もMBAよりは高くなっています。MBAがだいたい28-9歳が平均年齢に対し、EMBAが38-40歳にという点も、重要な相違点になると思います。
EMBAかMBAでどちらに出願するか悩まれているかたがいらっしゃいましたら、ぜひ一度ご相談下さい。