ブログ
ブログ一覧
EMBA, MBAの合格率
恐らくEMBA, MBAを目指されてる方では、ランキングより合格率の方が気になる、という方も多いと思います。私も、志望校をある程度決めたあとに、次に気になったのは合格率でした。日本の大学受験や資格試験の勉強をしていた時の、悪い癖なのですが、出来るだけ合格率が低い方が、評価も高いし、合格した際に、自分にとっても自信になるのでは?という思いがありました。
ただ、このEMBAの合格率、私が調べたスクールの中で公表しているところはありませんでした。LBS, Oxford, HEC, Cambridgeとも同じ状況でした。MBAだと、公表している学校もかなりあるのですが、EMBAだとほとんど皆無です。ここからは想像になるのですが、恐らく合格率自体は、MBAと比べるとそこまで低くないのではないかと思います。ただ、これを公表してしまうと、私のように合格率で学校の良し悪しを考える受験生からは、敬遠されることになってしまうので、あえて非公表にしていると考えられます。とは言え、これが即入学が簡単だということを意味しているかというと、そんなことはなく、合格率がたとえ低くないとしても、そもそもEMBAの場合は、出願の段階で職歴・管理職経験に、さらに英語とGMATスコアを要求しているので、そもそも最初のハードルが相当高く設定されています。そのため、結果的に、出願者が減り合格率が上昇していると推測できます。
いくつかのスクールのAdmissionにも、実際にEMBAの合格率を聞いたのですが、学校として合格率は公表していない、との回答のみで結局合格率は教えてもらうことは出来ませんでした。ただ、間接的に推測することはでき、例えばOxfordの場合は、graduate全体で24,000名中、合格者5,200名とのことなので、
https://www.ox.ac.uk/about/facts-and-figures?wssl=1
それよりは合格率高いとは思います。この数値を高いと取るか、低いと取るか判断が難しいところですが、一点日本人にとっては朗報があります。それは、特に欧州系の学校に当てはまるのですが、ほぼ全ての学校でDiversity(多様性)を推しています。ただ、日本人でEMBAのプログラムを目指す方は、MBAに比べるとまだまだ少なく、クラスにおける日本人の比率が非常に少ないかゼロということも、多い状況です。そのため、diversityの観点から、日本人というnationalityで他の国の受験生より優位に立てると思います。
もし、EMBAを目指す、という決意をしたのであれば、合格率を気にするよりも出願条件を満たす、という方が重要なので、まずはそこに注力して下さい。逆に、出願条件を満たしてれば、その時点で相当合格率は高まると思います。
EMBA, MBAのランキングについて
EMBAもMBAと同じように第三者機関によって、ランキングされており公表されています。
EMBA, MBA目指されているかたは、ぜひ一度Economist 及び Financial Timesが発表しているランキングは見ておかれるといいと思います。私が、一番最初にランキング見た時に一番驚いたのが、日本のEMBA, MBAが上位に一校もランクインされていなかったという点です。University Rankingでは東大などが入ってきていますが、EMBAやMBAとなると、まだまだ世界レベルに達するには、壁があるのかもしれません。また、面白いのが、日本の場合には大学入試などを見ても分かるとおり、偏差値が一番重要な指標になっているのですが、EMBA, MBAランキングでは、偏差値はあまり重視されていません。
そんな中、EMBAはMBAにくらべ、特に日本では知名度が圧倒的に低い為、出来るだけランキングが高く、スクールとしての知名度も高いところから、まずは候補としてピックアップしました。ただ、ここで一点問題があり、EMBAの場合には、複数のビジネススクールが共同でプログラムを実施しているジョイント形式のプログラムと、単独のスクールで実施している単独プログラムがあり、ジョイントプログラムはその性質上、internationalの得点が非常に高くなるので、相対的に順位がくなります(上位5校のFT ranking見るとより明らか)。純粋にランキングだけをみると、圧倒的にジョイントプログラムなのですが、私の場合はイギリスのスクールに行きたかったのと、出来るだけ一つの学校でじっくり学びたい、という思いがあり、単独のプログラムを最終的には選びました。
EMBA, MBAランキングについては、それぞれの発表している雑誌によって、重視している項目が異なるので、その点は、注意しながら見て頂くといいかと思います。たとえば、卒業後の給与の上昇率に、最もウェイトを置くのか、あるいは生徒によるプログラムの評価、に最もウェイトを置くのか、で当然ランキングは異なります。しかしながら、一般的にFinancial TimesとEconomistは参考にされることが多いのはEMBA, MBAランキングであり、また各スクールのホームページにも必ずこのランキングについて記載があるので、最初に見ておくことをお勧めしています。
MBA大手予備校の長所・短所
今回はMBAの大手予備校の長所・短所について。
MBA大手予備校の長所としては、真っ先に挙げられるのが、利用者が多いので、志望校が同じ方も見つけやすく、ネットワーク作りに役に立つと思います。MBAの勉強は、どうしても孤独な状況になりがちであり、また、会社から公的に応援されるような環境の方は極めて少ないと思います。そのため、なかなか大変さを共有できる場面が少なく、場合によっては家族にもなかなか理解されない、というケースも良く聞きます。このような中で、MBA大手予備校で同じ目標に向かっているなか、励ましあえる環境というのは非常に貴重になりますし、大きな長所になります。また、別の長所としては大手予備校ですと、多くの受験生が通っているから、という安心感もあるかと思います。
一方、MBAの大手予備校の短所としては、性質止むを得ないのですが、どのカウンセラーや講師でも同じ受講料になります。そのため、予備校内でのサービスの満足度が高いカウンセラーや講師であればいいのですが、そのカウンセラーがすでに満席で、別のカウンセラーにしないといけず、、という場合には、予備校の受講料も高額にも関わらず、満足度も低いという状況になってしまいます。極端に言えば、業界のカリスマと呼ばれるカウンセラーと、日本人の留学経験もない、通常のキャリアカウンセリングの方が、同じ単価になっていたりします。実際に、私がMBA大手の某予備校を受講していた際にも、予約したいカウンセラーが半年前からすでに受付停止していたりと、苦労も多かったので、この短所については、何とかうまい対応が出来ないものか、と当時は強く思いました。また、もう一つのMBA大手予備校の短所としては、大手だと生徒数が多すぎるからか、各生徒の提出物の管理が全くできておらず、カウンセラーからの回答が、期限に遅れることも頻繁にあり、私のほうでカウンセラーの管理までしなければならず、逆に時間がかかってしまったということもありました。サービスである以上、よほどの突発事象ならいざ知らず、恒常的に遅れる、というのはさすがに基本的なサービスとして、成立していないと言わざるを得ませんし、短所としては決定的な点ではありました。
上記のような経験から、個々の生徒の状況まで気を配れる範囲内で、きめ細やかなサービスが提供できたら、受験生のかたも試験や出願準備に専念できて、上記の短所もカバーでき、お互いにwin-winになるのではないかと考え、当サービス開始に至りました。
いま大手予備校でカウンセリングを受けられて、出願スケジュール等に無理がないか、不安があるかたはぜひお問い合わせください。
London Business School Executive MBA programについて
前回、Oxford について説明したので、今回はLondon Business School(以下LBS)を。
LBSもHEC Parisと同じく、ジョイントプログラムもあり、こちらはグローバルランキングも高いのですが、今回は単独プログラムのEMBAについて説明をします。
LBSのEMBAの特徴としては、主に以下の3つがあります。
1.UKとドバイの2箇所で実施
2.MBAでも培われているハイレベルかつバランスの取れたプログラム内容
3.LondonというLocation
一つ目について、LBSは週末に授業が開かれる、UK moduleと数ヶ月に一度まとめて2週間、といった形のブロックweek型のmoduleの2つがあります。
パンフレットによれば、授業の内容については差はないようです。そのため、日本から通学することを考えると、物理的にUK moduleは無理だと思うので、ドバイモジュールになります。
私の場合は、どうしてもイギリスで学びたい、という想いがあったのでドバイでなくUK moduleに出願しました。
二つ目は、LBSはなぜか日本ではMBAを目指す人以外知られていないのが不思議なくらいなのですが、世界的にはMBAのビジネススクールとしては、間違いなくトップ層に入ります。純粋なプログラムのレベルや入学難易度(GMAT等)で考えると、MBAではOxfordよりLBSの方が上になるかもしれません。LBSは教授陣についても、非常に有名なかたが揃っていること、また、選択科目の範囲が広く、よほどマニアックな分野でなければ、大抵の科目は揃っています。MBAに比べると、EMBAのRankingはかなり低く評価されている気がするのですが、この辺りは、残念ながら正確な理由は分かりません。ただ、HECもそうですが、ジョイントプログラムのあるスクールは、単独プログラムがランキング低めに出る傾向はあります。
三つ目は、Locationが挙げられます。これはOxfordと比較すると分かるのですが、やはりLBSはLocationもロンドンという都市のど真ん中にあり、経済界とのつながりも非常に深いため、ゲストスピーカーに有名企業のCEO・CFOクラスも気軽に講演に来るようです。MBAなどでは、企業の説明会なども頻繁に行われているようですし、ビジネスとの繋がりという観点では、LBSは強いと思います。
Oxford Executive MBA Said Business School programについて
前回、HEC Paris EMBAについて記載したので、次はOxford Executive MBA programについて取り上げます。 Oxfordは2016年のUniversity rankingで第一位を取得し、日本人に一番知られている海外schoolの一つです。
OxfordのExecutive MBAのGrobal Rankingは高く、Economistの2016年ランキングでは第2位となっています。 Financial TimesでもRanking 9位とのことで、世界トップレベルのEMBA Programと言えるかと思います。また、 ここ数年で、非常にランキングを上げています。Brexitの影響により、今後のランキングは不透明ですが、学校としての知名度を勘案すると、大幅に下落することはないのでは?と考えます。
プログラムの特徴としては、
1. 海外moduleが必修としてあること
2. カレッジシステムの採用
4. 21ヶ月に渡り計16週間のプログラム
が挙げられます。
特に、一つ目の海外moduleが必修として組まれていることから、文化やビジネスの多様性を肌で感じる貴重な機会になります。 選択科目で海外moduleがあるEMBAのschoolは色々とありますが、必修でしかも2 moduleプログラムに含めているところは、そこまで多くないと思います。
2016年時点では、インドと中国のmoduleがそれぞれ必修として設けられています。
さらに、選択科目でも海外moduleがあるため、その科目を取れば更に海外での経験を積むことができます。2016年現在では、海外の選択科目として、アメリカやアフリカなどがあります。
二つ目としては、カレッジシステムがあります。これは、Oxfordがジョイントプログラムに参加していない(出来ない?)理由の一つかと思いますが、各生徒、必ずどこかのカレッジに所属することになります。これは、EMBAやMBAといった、縦割りのプログラム別ではなく、Oxfordの在学生という観点から、横串をさしたようなシステムであり、学部生、院生、MBA、EMBAなどの生徒が混ざることになります。これにより、同じプログラム以外の生徒とも知り合いになることができ、視野も広がりネットワークとしても貴重な経験になります。恐らく、Oxfordを選ばれる方は、ランキング以外だと、この点が志望理由として必ず挙がると思います。
三つ目としては、プログラム期間についてですが、イギリスの中でも21ヶ月のプログラムは長いほうに属しています。ペースとしては4-5週間に1度、1週間という形になり、残りの期間はweb learningでフォローという形になります。日本とイギリスの物理的な距離を考えると、日本から通学するのは若干厳しいとは思いますが、それを補って余りある学びは得られるのではと思います。
Oxfordは従来からSocial Entrepreneurの分野が非常に強く、MBAのProgramなどでは、その辺りも強く推していますし、組み込まれています。ただ、EMBAに限っていうと、プログラムの性質上、企業勤めの役員の方も多いためか、Social Entrepreneurをそれほど強くは打ち出していないようです。そのため、良くも悪くも、通常のプログラムについては、バランスの取れたオールラウンド型と言えるかもしれません。そういう意味では、汎用性は高いと思います。